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パズル
第25章 チョコレート味の決意
多分彼女は、やっと見つけた自分の居場所を確保したい気持ち、なんだろう。
彼女の境遇を考えればそれを悪いとは、俺は言えない。
でも…決断を急ぐことで、この先彼女が本当に結婚したいと思える相手と出逢った時に、俺の存在が枷になる可能性も、ある。

まぁ、それはお互い様なのだけど。
彼女の言うように、出会いなんてどこにあるかわからないんだから…

だから、俺はYesでもNoでもない、提案をした。

「そりゃ、ね。結婚って、紙切れ1枚の契約だけどさ。でも俺は、名義だけの夫婦なんて嫌なんだ。清美ちゃん、今、ココで、俺に抱かれる覚悟はある?俺は、結婚するならフツーにセックスしたい。女性はどうか知らないけど、男には性欲がある。結婚してるのに、1人で処理したり風俗行ったりすんの、嫌だし。もしその覚悟がないなら、男に結婚しようなんて軽々しく言っちゃダメだよ。」

本当は、こんな試すようなモノ言いはしたくない。
だけど、スグにYesと言えない以上、彼女だってそれなりの勇気を出しての提案だろうから、即否定するのもどうかと思うし、となるとこんな言葉しか思い浮かばなかった。
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