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パズル
第4章 現実
「厳しいことを言ったが。もちろん辛く苦しいことだけじゃあない。子供の成長は本当に嬉しいし、楽しいものだ。人の子をみて、可愛い、微笑ましいと思う感情とは全く違う。困難や苦労を夫婦で分かち合い、乗り越えるからこそ、我が子は他人の子に比べて何倍も可愛いんだよ。こんな娘でもね。」

そういって、お父さんは穏やかに笑った。

「こんな娘って!」

といいながら、瞳も目が潤んでいる。
最初と、全く印象が違う。
ほんの数十分前、この座敷に通された時は鬼のような形相に見えたのに。。。
・・・俺は、いつからあの両親と暮らしていたのだろう。
アルバムに残っている子供の頃の写真は、一番古いもので1歳くらいのものだった気がする。
血のつながらない、他人の子供なのに。
俺も、そんな大変な思いをして育ててもらったんだ。。。

「何があっても、お前は父さんの息子だから」

今更ながらに、あの時の父さんの言葉が、身に染みた…

よく、女の人が、おなかを痛めて産んだ、というのは聞いたことがあったけど。

父親も。
親になるって、そんなに大変なことなんだ。
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