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第13章 別離

結局俺は、 左の大腿骨2箇所と、左上腕骨の骨折、むち打ちと全身打撲で、全治3ヶ月、と言われた。入院も、様子を見ながら1ヶ月は掛かるだろうと言われた。
ある程度身体が動くようにならないと、家に帰っても1人では過ごせない。なら設備の整った病院のがいい。

俺が運ばれてから、何時間後かはわからない。

「瞳の顔が見られるそうだよ…車椅子で、行けるかい？」

力なく頷いて、看護師さんとお父さんに手伝ってもらい、何とか車椅子に座った。

地下の安置室で、線香と、花が供えてあって。
白いシーツを被った、瞳…

「まま、ねんね？」

「おっき、おっき」

無邪気に晃一が話しかける。

そうだよ。起きて。
お願いだから、目開けて、嘘だよって、笑ってよ…

瞳

あんなに、温かかったのに。

あんなに、幸せだったのに。

あんなに、愛し合ったのに…

まだ、1日も経ってないはずなのに…

なんで、寝たふりなんかするんだよ

なんで、そんな意地悪するんだよ

なんで、笑ってくれないんだよ


瞳