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山田雪江のフロント日記
第3章 昼間のラブホ
「で・・まさか、やってるんですかね」

恐る恐る聞き返すと・・

「何してんのかしらね。お茶でも飲んでたりして。
 コーヒーとかティーパックとかタダだからね。持ち込みもできるし」

雪江さんは再び枝豆の皮を皿に投げた。

「中年の常連客だって結構いるのよ。
 こんにちは、とか、今日もきれいだね、とか言っちゃって。なんなのよ?あれ」

「へぇ~雪江さん愛想がいいからじゃないですか?」

「そうかしら。常連のデリヘルもね、こんにちはとか言っちゃって!
 出ていく時なんか、この部屋有線聞けなかったわよとか
 リモコンの電池キレてるみたいよとか教えてくれちゃうんだから」

どう思う?という口癖を言いながら肩を上下させて笑う雪江さん。
そのホテルは対面式のフロントなんだって。
私が若かりし頃は・・
手だけ出てくる、みたいな状態でした、よね?(と同意を求める)

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