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影に抱かれて
第10章 蜜事
その時ジュールが鎖を緩め、女が床に投げ出される。
その乱暴な扱いは、女に嫉妬心のようなものを抱いてしまっているリュヌから見ても、可哀想なものに見えた。
なのに女の口からはため息のような甘い声が漏れる。
ジュールが倒れた女の身体を立たせ、裏返して壁に向かせる。そして両手を壁に着くようにさせると、女はもう慣れているのか……尻を高く突き出した。
まさか今から……あの少女たちのように。
ズボンを下ろしたジュールが腰を強く突き出すと、パンと音がして、女が「ああああっ」と悲鳴を上げた。
ジュールの腰が前後に動くたびに、鎖のガチャガチャという音と、時折グチュっという卑猥な音が聞こえてくる。
二人の行為の、その部分ははっきりとは見えないが、あのパーティーで少女たちが垂らしていた蜜が花を濡らし、そこに肉の塊が出入りする様は……
この音も相まって、今はっきりとリュヌの脳裏に蘇っていた。