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影に抱かれて
第10章 蜜事
あんな風に、ジュールに貫かれてみたいと一度は願ってしまった行為。
それをされているのはあの、ブロンドの女だった。
涙が止まらない……
しかしそれと同時に、リュヌの指先は自身の下半身に伸びていた。その部分は当たり前のように硬く膨らんでいる。
ズボンを下ろし、リュヌは二年ぶりにそれを握りしめていた。
先端から流れ出す滑りのある液体は、女に負けないぐらいにリュヌを濡らしていた。
リュヌの肉体は触れられることが無くても、確実に成長し牡の本能を隠さないようになっていた。
禁を犯してしまっているということは分かっていた。
それでももう、ジュールのことしか考えられなかった。
激しく擦ると、ゾクゾクとした快感が身体を駆け巡る。
いつしかリュヌは目を瞑り、ジュールに貫かれることを、そして以前のようにジュールの口もとに深く埋められている自分を想像して、夢中で果てに行きつこうとしていた。
その時――