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獣欲の檻
第8章 リナのそれから
腕を掴まれたまま事務所を出ると、正面に横付けされた黒い車に投げ入れられた。


リナはひどい仕打ちに慣れている。


ただ、十条の家に来てからは、こういった暴力的な事は無くて、昨日学校で強姦された事で、過去を思い出していた。


あの頃は、妹を守る為だったのに…
今は?
私は何を支えに耐えるんだろう。


投げ飛ばされた車の中で、身体を起こして座り直すと、リナの隣に乗り込む基一が鼻で笑った。



「随分と調教されてるんだな?」



その言葉にリナは基一を見た。
十条の事を言っているのか?そう思ったのだ。勿論それが正解で、基一は煙草を吸いながら、話をした。
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