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第5章 スタート

頬につたう涙をココが手で拭いた。

押入れの中のココやルルミにしていた様に優しいてつきで。ルルミもココの真似をして、リナの頬を拭いたのだ。


「お姉ちゃん、痛い痛い？」


着替えもだが、ルルミは幼すぎる。言語は３・４歳児位だし、身体も細く小さく体力もない。

保育園にも通わず、外で走り回る事もせず押入れに閉じ込められていたせいだ。ココも同様だが、話もできるし、あいうえお位は書ける。でもその程度だ。

そう思うと、リナは怖くて涙が止まらなくなる。


「ルルミ、お姉ちゃん達の名前言える？」


「お姉ちゃん！」