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ハツコイ♥アゲイン
第6章 魔法の言葉
「この前の月曜、彰と会った時に聞いた。
朝まで嫁と飲み続けてたって……本気かよ」
「……土日は終日グロッキーでした」
「ったく、 “ 香さん ” にとってはマジで迷惑な義妹だな」
……名前。
私も言ったけど、お兄ちゃんからも聞いたんだろうな。
何をどこまで話したんだろう。
カゴバッグをぎゅっと胸の前で抱えて、隙間を開けて左隣りに座る。
オレンジ色にライトアップされた駅が一望できる位置だ。
「これも兄貴情報だけど。
お前今実家にいるらしいじゃん」
反対側に煙を吐きながら、陽向が首を傾げる。
「なんでわざわざこっちまで出てきてるわけ?
カフェなら横浜にだって腐る程あるだろ」
「……別に、普通に通えるよ。
30分だし乗換無くて1本だもん」
「つっても朝のラッシュとかきつくねぇの…」
「いいんだってば! 敢えて味わってるの!」
「・・・はぁ?」