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ハツコイ♥アゲイン
第7章 惚れない理由が無い
“ そう感じるのは、俺だけじゃないと思うぜ ”
「……っ ありがとうございます…!」
くしゃっと笑った坂下さんが、バイバイと手を振ってくれて
私はその後ろ姿に向けて、自然と深くお辞儀をしていた。
……知らなかった。
気付けなかった。
こんな私が、ほんの少しでも誰かの印象に残っていたなんて
嬉しいって、元気になるって言ってもらえるなんて
……頑張らなきゃ。
パッと体を起こして、自分自身に言い聞かせる。
私の存在を認めてくれる人がいる。
必要としてくれる人がいる。
私に今出来る事をしよう。
いつか自分が大好きだと、胸を張って言えるように。
「よ~~し! 今日もバリバリ働くぞ!!」
気合いを入れてシャツの袖をまくって、店内の自動ドアの前に立った……
その時だった。
「~~お客様! お客様!!」