この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
* * *
12時、10分前。
待ち合わせの場所に着いたけど
私の足はまだフワフワ浮いている感覚で、落ち着かない。
ワンピースにするか、キャミとデニムにするか
サンダルにするかフラットパンプスにするか
髪は巻いてふんわりさせるか、アップでまとめるか
ネイルもメイクもアクセもバッグも何もかも
……バイトがある日と同じ、朝5時に起きたにも拘らず
結局家を出るギリギリまで迷いに迷ってしまった。
「私、今までデートしたこと無かったのか?」
いや、普通にあるでしょ。
大学の時なんてほぼ毎週遊んでたんだから。
てゆーかなに言ってんの私。
声に出てるから完全に独り言になっちゃってるし。
「……はぁ……」
高校時代、初めて陽向とデートした時を思い出す。
あの時と同じくらい
いや本気でそれ以上に緊張してるんですけど……