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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
斜め掛けしたハンドバッグのチェーンを、胸の前でギュッと掴んで
ドキドキしたまま、恐る恐る顔を上げると
「怖ぇよ、睨むなって」
「………!」
「機嫌悪いわけ?」
目の前に立った陽向が、私を見下ろしてふっと笑った。
……駄目だ、なにもかも反則。
昨日よりハードに固めたヘアスタイル、素敵過ぎる。
笑顔眩しい。
ほんと困る。
「……ありがとう、陽向」
ようやく出た声も、ちょっと震えちゃってる。
どうしよう、嬉しい。
嬉し過ぎて既にもう胸いっぱい。
「来てくれてありがとう」
「なんだよそれ」
「だって…」
「誘ったのは俺なんだから、俺の台詞だろ」
「………!」
ポケットから出した陽向の右手が、私の鎖骨に近付く。
ワンピースの首元に刺繍されてるビジューに、その指が触れた。
「可愛いじゃん。超似合ってる」
「~~~!///」
「お前、ここで待ってる女の中で1番だぜ」