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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
「どこ行きたいか決めてきたか?」
横浜は地元だから、違う場所へ行く為に電車に乗る。
私が言う前から分かってる陽向が、再び駅の構内に向けて足を進めた。
「胡桃」
「う、うん、あのね。
最初に浅草行くのはどう?」
「浅草?」
「その後スカイツリー行って、あ、東京タワーとも迷ったんだけど。
上野のアメ横とか、お台場方面もあるけど…」
「いやちょっと待て」
「~~わわっ」
各路線が集まる改札に入ったところで、陽向が足をピタリと止めたから
携帯に視線を落としてスクロールしていた私は、その背中にぶつかった。
「なんだそのTHE・東京観光みてぇなプラン」
「えっ!? ダメ!?
だって見所沢山あるよ?」
「……別に俺外国人じゃねぇし、今更…」
「そっか、そうだよねごめん!」
バカ胡桃!
せっかくのお休みなんだから、考えれば分かるじゃんか!
「疲れが取れるような癒される場所がいいよね」
「………」
「そしたら下って海とか、ゆったりできるカフェとか……
ごめんね、気が付かなくて……」