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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中

……息と一緒に、心臓も止まったかもしれない。


これは演技、なのに
いや、演技、だからこそ?

もはやイケメンって一言では到底収まらない気がするんだけど……


「で。
行きたいところは特に無い、でいいわけ?」


すぐに携帯を私に返して、上体を起こした陽向が聞いてくる。


「遠慮するタイプじゃねぇだろお前」

「……陽向の行きたいところに、行きたい」

「出た」

「ほ、本当だもん…」

「ったく、しょーがねーなー」


苦笑いしながら、取り出したサングラスを掛けると
一歩前に出た陽向が左腕を伸ばした。


「行こうぜ」

「………!」

「ほら、お手」


余韻が残って動けない私だったけど、ここは条件反射。
その命令で右手を上げて……陽向の手のひらに乗せた。


……ドキドキが、ヤバイ。


「とりあえず欲しいのは服と靴。お前選んでよ」

「……えっ!?」

「あと雑貨関係、安くていいんだけどどっかある?
マンスリーマンションつっても細々したもんが不足してて」


服、靴、雑貨……

買い物コースだ!


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