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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中

「えっと……それなら
この前銀座に新しく出来た、セレクトショップがいいと思う」


任せて!とまでは言えないけど
ウインドウショッピングが趣味な私の脳内に、ぽぽぽんっと候補が浮かび上がる。


「北欧系輸入雑貨のお店だよ」

「ふーん。路面店?」

「商業施設。
他にも色んなメンズブランド入ってるから、洋服も…」

「飯食うとこある?」


~~ある!
ハワイで大人気な極上熟成肉!


「行きたかった日本初上陸のステーキハウス!!♡」

「………!」

「ハッ!~~ご、ごめん!」


興奮のあまり、無意識のうちに背伸びして
陽向の腕を勢いよく掴んでしまった。

即、我に返って慌てて離れようとした……けど


「あるじゃねぇか、行きたい所」


繋いだ手をきゅっと握られて、引き寄せられる。


「決まり。
東海道乗って新橋乗換えだな」

「あの、でも、その店かなりいいお値段で…」

「誘導上手ですねお嬢様」

「ち、違…」

「はは、嘘だって」


サングラス越しに陽向が笑った。


「いいよ。
胡桃が喜ぶなら、なんでも」


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