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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
─── 夏の太陽が輝き、街をキラキラと光らせる。
嬉しい。
本当に嬉しくて、楽しい。
「俺ヒレでいいわ。お前は?」
「な、なにこの分厚さ…
ねぇメニュー見てみて、この美しすぎる断面」
「リブアイ、プライムグリル、ラム」
「究極の選択だから、陽向に任せる…」
「じゃあサーロイン」
「えっ!? いいの!?///」
エスコートが完璧で溜息しか出ない。
会話が楽し過ぎて食が進む。
好きな人と食べると、こんなにも美味しく感じるんだ。
「選んで」
「右!」
「買ってくる」
「~~そっち左じゃん!なんで聞いたのよ!」
「お前ってぶっちゃけセンスよくねぇのな。
自分の服はイケてるくせに、他人に関しては適当ってどうなん…」
「ぶっちゃけ過ぎなんだけど!」
とか言いながら結局2着とも買ってるし。
バッサリ言い捨てながらも、毎回どっちがいいか聞いてくるし。
陽向の表情、仕草、言葉
全てが私のハートを刺激して、震わせて
手を繋いでいるから、なんとか地上に留まっていたけど
心も体も、終始ウキウキワクワクしていて
気を抜いたらどこかに飛んでいってしまいそうだった。