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第8章 溺れるほど、夢中

いっぱい悩んで選んだワンピースも
こんな私の笑顔も、可愛いって褒めてくれて

……だけど、今日の中で１番だ。


「ありがとう、陽向」


泣かないはずの私の目に、何かが溢れてきて
真っ直ぐこっちを見る彼の姿が滲んでいく。



“ 居心地の良さも、明るさも、楽しさも
胡桃の家族が１番 ”



「私……私ね、家族が大好きなの」

「………！」

「捻くれてるから、面と向かって言えないけど
お父さんとお母さんの子供で、お姉ちゃんとお兄ちゃんの妹で
本当に良かったっていつも思ってる」

「………」

「だから……褒めてくれて、凄く嬉しい」



こんなにも感激してしまうのは

あたたかいって言ってくれたのが、大好きな貴方だから



……大好きな人が、私と同じように皆を想ってくれている

陽向にそう感じてもらえたのが、この上なく幸せだ。



「本当にありがとう」

「………」

「陽向って、やっぱり最っっ高♡」