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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中
“ 意味不明 ”
役者、演技って、そのままの意味なんだから
分からないわけないのに
……完璧に、彼氏に成りきってるってこと?
「……陽向…
……!」
コテで巻くのも、束ねるのもやめて
結局いつものストレートに下ろしてきた私の髪を
陽向の右手が、ゆっくりと肩の前に寄せていく。
「んっ…」
冷たい指先。
首の後ろ側をなぞられる、それだけなのに
どうしてこんなにも、女の部分が刺激されてしまうんだろう。
……体の奥が、熱い……
「逃げんなって」
自然と前に浮いてしまう腰。
お腹に回された腕で、もう一度固定される。
「集中出来てねぇな」
「……っ だ、だって…」
はいおしまいって、急に離されたりしないかな。
この状況、実は夢か幻だったりなんてしないよね?
……って、だめだ
クラクラして
体が火照って、もう何も考えられなくなる。
「陽向は…」
「俺は今、お前のことしか考えてねぇよ」
「………!!」
「── 俺の目に映っているのは
胡桃だけだ」