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ハツコイ♥アゲイン
第8章 溺れるほど、夢中

バクバク高鳴る心臓を押さえていると


「悪い」


玄関の手前でピタッと陽向が止まった。


「間違えた。今の無し」

「……へっ? な、んのこと…」

「俺はお前一筋なんだから、間に合ってるって発言はねぇよな」

「………!」

「以後気を付けマス」


ポーカーフェイスでそう言って、陽向が靴に足を入れた。



「……う、ん」



“ 間違えた ”


……他の女を匂わせることよりも
その一言でグサッと釘を打たれた気が……


だから、そうなんだってば。
忘れちゃダメ。


「今夜は終電までに帰すけど、次は泊まる準備してこいよ」

「………!!」

「学生の時は、きっかり “ 3ヶ月 ” 待たされたけど
今回はそうはいかねぇからな」


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