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ハツコイ♥アゲイン
第9章 もうひとつの再会
半ば突進する勢いで
スーツのポケットに入っている腕に、両手で飛びついたけど
「やめろボケ!」
煙で派手に噎せた陽向が、ドン引きの顔で私を振り払った。
喫煙スペースにいる周りの人にもチラチラと見られてる。
「なんだ今の呼び名!」
「存在の例えを探してたら、神様しか思い浮かばなかったの。
魔法遣いって言いたかったんだけど、語呂が微妙でしょ?」
「二度と口にするな!」
「でも私、高校生の時も心の中ではずっとそう呼んでたんだけど…」
「~~怖っっぇぇ!
いらねぇよそのカミングアウト!」
隣りのサラリーマンが笑いを堪えているけど、そんなにおかしいかな?
げんなりとした表情で、大きく溜息を漏らす陽向を見て
ここは “ 待て ” の合図だと悟り、ピッと両足を揃えて1歩後ろに下がった。