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第9章 もうひとつの再会

「び、びっくりした……本当に陽向よね？」


尚も信じられないといった、彼女の動揺の声を聞きながら
車道に近い街灯の陰に、自分の体を隠して
そっと……そっと覗く。

目の前を通行人が行き交うけど
その間から、陽向の横顔を見る事ができた。


“ 彩 ”
“ 陽向 ”


……お互いに名前を呼ぶんだから、当然何らかの知り合いなんだろうけど……


「どうしてここ(新宿)にいるの？」

「……お前こそ…」

「え？ ……あ、うん、私はちょっと用事があってたまたまね。
職場は変わってないよ」

「………」

「今も麻里奈（まりな）と同じところ」


シャツの下も、同系色の膝丈スカートで
品の良いパンプスを履いていて……OLさんっぽい服装。

身長は私と同じくらいだ。
女性では高い方。


……だけど、なんだろう。

私とは違う。
全然違う。

落ち着いた大人の雰囲気で溢れてる。