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ハツコイ♥アゲイン
第9章 もうひとつの再会
そんなになるくらいって、陽向が言ったこともそうだけど
背景も何も知らない私の、勝手な直感で
この人はもともと泣いたり、文句を言ったりする人じゃないんだと思う。
……だけど
隠そうとするその綺麗な顔に
その瞳にまた悲しい色が浮かんでいく。
「陽向も知っての通り、周りの人にはあんなに明るくて元気なのに
家だと全然違うから」
「………!」
「……なんでかな
そんな事だけで、凄く寂しくなるのよね」
掠れた声で呟いた彼女だけど
ハッと我に返ったようにすぐに顔を上げた。
「って私、怖っ!!
なんかごめん!」
「………」
「久しぶりに会った相手に、いきなり何愚痴ってんだか。
ごめんごめん、引かないで!」
……あ……
涙を吹き飛ばすように、ふっと笑ったその人の
笑顔が素敵で
息が
息が苦しくなる……