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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
「するだろ、普通。
彼女放置して、お前が知らない他の女の元に走ったんだぜ?」
「……っ でも、それは…」
「今だって、どのツラ下げて呼び戻したんだって思…」
「思わないよ!」
だって話も聞かずにその場から走り去ったのは私だし。
2人の会話にバッチリ耳を傾けて聞いちゃってたし。
っていうか、陽向が私に対して下手に回る必要なんて無い!
「あのね陽向、私…」
「それなら」
「………!」
「俺が今からここで、お前に触れたら」
……そう言うと同時に
私の左手に陽向の右手が重なって……きゅっと握られた。
「── 胡桃を抱きしめたら
イラッとするか?」
切ない瞳が、私を見上げてきて
その中に私が映っている。
「………っ」
イラッとなんて、するわけないじゃない……
胸いっぱいに感情が溢れて、声にならなくて
思いっきり首を横に振ったら
「……バカだな」
背中を引き寄せられて
私の体は陽向の両腕に包まれた ──