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ハツコイ♥アゲイン
第11章 笑顔でいてほしいから
─── 綺麗
この言葉が、男性である彼に感じる表現では無いかもしれないけど
捲ったシャツの袖から伸びる腕も
緩めた襟元から覗く鎖骨も
整った髪型
美し過ぎる輪郭
私の体をなぞる、角ばった指も
息を呑むほど綺麗で……私の女という部分が全て刺激されてしまう。
「胡桃」
全身の力が抜けた私。
キスの雨を降らしていた陽向が、顔を浮かせた。
「……お前、なんで俺のこと好きなの」
「………!」
「何がいいわけ」
……えっ?
前置きのない、思い掛けない質問。
綺麗だって思った、心の声が聞こえたの?
てゆーか、陽向から改めて聞かれるなんて初めてじゃないかな……
「………」
陽向を好きな理由なんて、考えなくても言える。
何がいいかは、朝までエンドレスで語れる。
だけど
……なんとなく、次の言葉を待ちたくて
私は答えずに陽向を見つめた。