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ハツコイ♥アゲイン
第13章 “ ずっと傍にいる ”
「……はは。
なんだよ、その顔」
苦笑する陽向の左手が、私の頬を包む。
胸がキュンキュン苦しくて爆発しそうだ。
膝もリアルに震えてる。
「お嬢様のお望み通り、真正面からフラれました」
「……!!」
「後腐れなく、サッパリスッキリ終わったから
未練も心残りも一切ありません」
「……」
「空っぽ」
本来1番聞きたかったであろう結果を、教えてくれて
ずごくホッとしているんだけど
……誰もいなくなったその心に
今だけは
飛び込む余地があると思っていいのだろうか。
「入ってくれば?」
「!!」
「ガラ空きだぜ」
ま、ま、また勝手に心を読まれた!!
いや、私声に出てたか!?
怖い。怖すぎる……
「あ、あの、えっと…」
「ん?」
「……っ それなら……」
「それなら?」
もう片方の手にも、頬を撫でられて
もう何もかもがギリギリなのに
「改めて、私が立候補してもいい…」
「いいに決まってんだろ」
見たことのない、真剣な表情と
いつも以上に色気のある一声
「お前しかいねぇよ」