パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第13章 “ ずっと傍にいる ”

陽向の顔が見えなくなったのは
私の唇に、陽向の唇が重なったから。


「……っ」


全身に刺激が走る。
１㎜も動けない。


「…んっ……」


“ お前しかいない ”

……今、そう言ったよね？
空耳じゃないよね？


「……陽向……」


軽く触れただけで、そっと離れた彼に
半ば放心した私の口からは


「なんで……キス、するの？」


なんて、そのまますぎる痛い質問が出てしまったけど


「自分の彼女なのに、しちゃ悪ぃわけ？」
「……！」
「って……そうじゃねぇよ」


柔らかい表情になった陽向が、私の頬を抓った。


「彩と終わったって言った途端の、お前。
期待したいのに、不安で仕方ねぇって顔したから」

「～～！」

「普段通りガツガツ来りゃいいのに、妙に大人しいから」


頬から移った指が、私の下唇を撫でる。


「素直に、可愛いって思った」
「……！」
「だからキスした」


もう片方の腕が、腰に回る。


「胡桃。怖がるな。
……お前に優しくしたい」

「……っ」

「── もっと、俺の近くに来いよ」