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ハツコイ♥アゲイン
第13章 “ ずっと傍にいる ”
胸の奥から、熱い何かが込み上げてきて
吸い寄せられるように、陽向の肩に両手を回した。
……何も言えていないのに、どうして分かっちゃうのかな。
どうして、私の欲しい言葉を言ってくれるのかな。
「……っ 演技だ、から?」
しがみつきながら、そう聞いた自分の声が震えてる。
「恋人ごっこだから、こんなに優しくしてくれるの?」
「お前……なんで自らこの空気に水差すわけ?」
「だって実際そうでしょ。 陽向は私の我儘に付き合ってくれてるだけで…」
「だとしても」
くるっと向きを変えられて、体をソファに押し倒された。
「……!」
一瞬、高い天井が見えたけど
すぐに……その間に陽向が覆いかぶさる。
「嘘は言ってない」
「……っ」
「この気持ちに、偽りは無い」
掴んだ私の右手首を持ち上げて、真っすぐに
陽向が自分の左胸にくっつけた。
「伝わんねぇの?」
「……!」
「自分でも器用な方だと思ってたけどな。
今の俺に、芝居できる余裕は無いらしい」
「……っ」
「だから優しくしたいんだよ。
……何度も言わせんな」