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ハツコイ♥アゲイン
第14章 伝えたい想い
“ 恋愛とか恋人とか、興味無いわけじゃねぇけど。
それを基準にして生きてないんだ ”
“ 俺は仕事が第一 ”
……色素が落ちて
少し明るさが戻った髪が、太陽に照らされて輝いて見える。
トクトクと、心臓の音が大きくなっていく。
「……楽しかったよ」
ふっと笑みを浮かべて、陽向が私の頭に手を置いた。
「余計なお節介があったから、吹っ切れたし
唐突な提案のおかげで、退屈する日は1日も無かった」
「……!」
「一度も経験したことがない、ホームシックってやつ?
あっちに戻ったら確実になると思う」
「……っ」
「それくらい、胡桃の存在が大きかった」
ふわっと髪を撫でられて
……もう、胸が破裂しそうなほどに苦しくなる。
本当に……本当にこれで最後なんだ。
「……陽向」
Tシャツの裾を、ぎゅっと掴んで
震える声をなんとか絞り出す。
「すぐに帰ってくるって、言って」
「……!」
「離れるのは少しだけ。
また近いうちに会えるって。
……そしたら私、ちゃんとバイバイって言えるから」
それが
叶わない願いだって、ちゃんと分かってるから……