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ハツコイ♥アゲイン
第3章 再会トラップ
「うん、いいよ無理に話さなくて。
聞き出そうとしてごめんな」
私を見てから、彼は静かに微笑んでそう言ってくれた。
「それより俺、もう1杯飲んでもいい?
楽しいからって飛ばしすぎか…」
「大学4年の秋、胡桃もギリギリで就職先が決まったんですよ。
この4人でお祝いしたんです」
「……梓、ちゃん…」
「ま、胡桃の場合、あたし達みたいな “ 普通の内定 ” とはちょっと違いましたけど」
……不思議だな。
せっかく話題を変えようとしてくれるのに、彼女の声はこんなにも強く響いて。
楽しく会話していた向こう側の4人の視線まで引きつける。
「なんて名前だったっけなぁ。
その業界では有名な芸能プロダクションとかなんとか」
「……え? 芸能?」
……ドクンドクン……
「有名な女優やモデルが何人も所属してるらしくて
応募したら受かったんだよね。
……胡桃、細くてホント可愛いもんねぇ」