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ハツコイ♥アゲイン
第6章 魔法の言葉

大都会、東京のド真ん中。

千代田区の東側・駅付近一帯を占めるこの辺りは
経済の管理中枢機能が集中し、大企業の立派なオフィスビルが連なる区域。


そんな都心の洗礼された一画に
高級ブティックや飲食店を並べた、人工的に造られた並木道が続いていて

その入口に構えるお洒落なオープンカフェが、私が週5で働くアルバイト先なのである。


「朝からこの時間まで、疲れたでしょ」


いつもこんな感じで気遣ってくれる、黒ぶち眼鏡がトレードマークの店長。

一回り歳の離れた彼が、当時23歳で瀕死の私を採用してくれてから
かれこれ2年以上の付き合いとなるわけで。
心から慕っている恩人。


「僕達社員以上に働かせちゃってるよね」

「ま、バイトの利点はそこなんで。
休みも自由だし逆に助かります」

「ならいいけど、帰ったらちゃんと寝るんだよ。お風呂にゆっくり入って歯を磨いてね。
明日休みだからって夜更かししたら駄目だよ」

「………」


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