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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第9章 カイ(年齢不明)
翌日の朝、圭介からはラインが入っていた。
『ちょっくら旅に出る。スマン、しばらく飲みは無理だ。出会い系体験の報告は、随時ラインで送っといてくれ』
「誰がそんなもん送るかっ」
今日最初に発した言葉がそれだった。……寝起きの掠れた声で。
もう返信するのも面倒になって、既読をつけたまま画面を閉じた。
……なんだよ旅って。仕事はどうするの。
少し前に聞いた話では、圭介は土木系の仕事をしていたはず。辞めちゃったんだろうか。
「まあ、どうでもいいか」
人の心配をしてる場合ではない。あたしも仕事だ。
朝はいつも食べないあたしは、顔を洗って化粧を済ませた。着なれた安いリクルースーツに着替える。
規定の制服はないため、事務員はスーツ着用だ。そこまで規則は厳しくないため、地味な色ならなんでもいい。
繁忙期を終えたとはいえ、うるさい上司と顔を合わせるのは苦痛以外の何物でもなかった。
憂鬱な気分で家を出た。