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第10章 エピローグ

　セックスは楽しくか。
　それは確かに大切かもしれない。
　今回の出会い系体験で、あたしはひっそりと持っていた願望を実践できた。少し特殊ななかなか人に話せないようなプレイを、それを好む相手と試すことができた。その中で気付いたもっと濃い部分の性癖。衝動。意外と溜め込んでしまっていたストレスと、そのせいで歪み始めていた性癖。
　だけど圭介のおかげで、別の方法でストレスを発散していけばいいということにも気付けた。
　そう考えれば二十五万も費やしたこのアホっぽい遊びも、意味があったのかも。
　ーーセックスは、楽しまなきゃね。

「おっし、とりま帰るか」
「待って、シャワー浴びたい気持ち悪い」
「おお、五分で済ませろ」
「む、無理」
「おまえから金入るし、このままどっか飲み行くか。ちょっと高い居酒屋。海鮮系」
「いいね！」

　圭介の提案には大賛成だ。ボーナス最後の使い道は、間接的に飲み屋に消えることとなった。
　これで出会い系は一旦終了予定。退会はせずに、また気が向いたら可愛い男の子を漁っていろんなプレイを楽しむことにするつもりだーー。




おわり