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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第9章 カイ(年齢不明)
「オトコウケのいい格好を、せっかく伝授していただいたからね。出会い系始めたての頃」
「へー、俺ってわかったから着てきたのか? 誘ってんの?」
顎をあげ、見下すような視線を向けてくる。
「誰が誘うか、ばーか」
無意識にタバコを取り出す。
「あ、ここ禁煙席な」
「……わかってるってばっ」
分煙されている店内で最初に案内された時、禁煙席を選んだのは知っている。
つい、癖でタバコに手を伸ばしてしまっただけのこと。
「エッチの前にタバコをバカバカ吸われてもなー」
「…………」
どう反応していいかわからず、黙ってしまった。
圭介とホテルか。今までそういう話はしても、そういう対象として見たことはなかった。変な気分だった。
あたしの前の空の皿を一瞥し、圭介は伝票を持って立ち上がった。
「よし、そろそろ行くか」
「あ、払うよ」
「別に昼代くらいいーよ」
だけど圭介はそのままレジへと向かう。考えてみたら、結局五万から出そうが圭介が出そうが、経費の残りは圭介のものになるんだから、一緒かもしれない。