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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第9章 カイ(年齢不明)

 ファミレスから二十分ほど車を走らせ、ようやく目的のホテルに着いた。外観は華やかで、ちょっと高そう、というのが最初に抱いたイメージ。

「お目当ての部屋空いてっかな」
「……部屋までいつも決まってんの?」
「一応好きな部屋はあるけど。部屋ってか、欲しい設備がある部屋って感じ。ーーお、空いてんじゃん。ラッキー」

 このホテルは入り口から中に入り、タッチパネルで部屋を選ぶ形式だった。エントランスはもちろん無人だけど。
 圭介が選んだのは、203号室だ。
 光っていたタッチパネルが点滅する。あたし達はエレベーターに乗って、二階に行った。
 圭介がいうお目当ての設備というのは、部屋に入ってすぐにわかった。靴を脱いでスリッパに履き替え、一枚ドアを開けると飛び込んできたのは黒い拘束台だった。座って使うタイプのものらしく、両手や両足、体を拘束するためのベルトが何本もついている。
 本格的なその仕様に、つい見入ってしまう。

「SMホテルでもねーのに、こういうのあるのすごくね?」
「うん、びっくり……」
「興奮した?」
「……しないし」
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