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第5章 意地悪な、キス

事務所に着くと急いで部屋に向かう。そんな時だ。

コンコン
「えと…はい？」
「おはよう。」
「社長…おはようございます。」
「今いいかい？」
「はい！」

そうして草間は部屋に入ってきた。机に手を突きながら話し始めた。

「時任さんの事は信頼してるよ？」
「あ…もしかしてハルさんとのことですか？」
「まぁそれもあるが…それ以外でね。」
「何かありました？」
「うん。」

そうして草間の口から出てきた言葉は鈴木美咲と田島倖の事だった。

「あの２人がね、もう何というか…やっかみだな。」
「やっかみって…」
「君のことだ。先の先約を優先したんだろうが。」