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ドラスティックな恋をして
第10章 他人の目に映る自分・・
「いいですねぇ、依子さん」
開けた窓から流れてきた夜風と共に部屋の中で存在感を広げたのは、
満理奈の声だった。
「こんなにも生き方を大事にして、奥様のことも大事にしてくれる旦那さんなんて
なかなかいないですよ」
一瞬静まった部屋の中で自分にむけられた言葉に、依子は大きく頷いた。
声にならない声で、そうですね、と頷いた。
「ほんとに・・主人には感謝しています。彼と一緒だから・・
自分らしく生きていられるんだなって・・あらためて思います・・」
「そうね・・そう思える相手と一緒になれることはとても幸せな事なのよね。
そういう相手と出会えない人だっているでしょうからね」
依子の後に美智子が続ける。
隣りに座る小堀は妻の言葉に感慨深く頷いていた。
「おいおい、そんなに真面目に考えるなよ、そこまで深い話でもないだろう?
なんか恥ずかしくなってきたよ」
悟志は頭を掻きむしりながら話を終わりの方向へ持っていこうとする。
いっせいに笑い声がはじけた。
「そうだよ、まず今を楽しんで生きることを考えなきゃな。
奥さん、羽根伸ばせるうちにせいぜいのんびりしておいた方がいいですよ。
歳取った男の世話は大変だから」
笑い声の渦に、依子も一緒に巻かれていく。
一緒になって大口開けて、側らの夫に笑いかける。
心の中では一生懸命手を合わせて謝りながら。
開けた窓から流れてきた夜風と共に部屋の中で存在感を広げたのは、
満理奈の声だった。
「こんなにも生き方を大事にして、奥様のことも大事にしてくれる旦那さんなんて
なかなかいないですよ」
一瞬静まった部屋の中で自分にむけられた言葉に、依子は大きく頷いた。
声にならない声で、そうですね、と頷いた。
「ほんとに・・主人には感謝しています。彼と一緒だから・・
自分らしく生きていられるんだなって・・あらためて思います・・」
「そうね・・そう思える相手と一緒になれることはとても幸せな事なのよね。
そういう相手と出会えない人だっているでしょうからね」
依子の後に美智子が続ける。
隣りに座る小堀は妻の言葉に感慨深く頷いていた。
「おいおい、そんなに真面目に考えるなよ、そこまで深い話でもないだろう?
なんか恥ずかしくなってきたよ」
悟志は頭を掻きむしりながら話を終わりの方向へ持っていこうとする。
いっせいに笑い声がはじけた。
「そうだよ、まず今を楽しんで生きることを考えなきゃな。
奥さん、羽根伸ばせるうちにせいぜいのんびりしておいた方がいいですよ。
歳取った男の世話は大変だから」
笑い声の渦に、依子も一緒に巻かれていく。
一緒になって大口開けて、側らの夫に笑いかける。
心の中では一生懸命手を合わせて謝りながら。