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ドラスティックな恋をして
第2章 家族の巣立ち
パンフレットを手のひらで叩きながらも悟志を威嚇することを忘れなかった。
ものすごい形相で詰め寄る依子に悟志も体をのけぞらせたが、
あくまでも下手に下手にと、相手を刺激させないような声音で答えた。
「信州の上田だよ。ここなら新幹線で東京まですぐに来られるし。
あんまり山奥深いところはさすがに僕も・・ね。
だから、都心とのアクセスとか考えて一番良さそうなこの場所を選んだんだよ」
さすがに、夫は性格通り抜け目ない。
それに正直だ。
田舎暮らしをしたいと言ったって、
ほんとにほんとの山の中に行くほどの勇気はない。
細かいとこまで考えて選ぶ。
そのうえ穏やかな性格なのだから、夫としては申し分ない男なのだが・・
「ここまでさ・・」
パンフレットに視線を落としている依子の耳に、静かな声が流れてきた。
ものすごい形相で詰め寄る依子に悟志も体をのけぞらせたが、
あくまでも下手に下手にと、相手を刺激させないような声音で答えた。
「信州の上田だよ。ここなら新幹線で東京まですぐに来られるし。
あんまり山奥深いところはさすがに僕も・・ね。
だから、都心とのアクセスとか考えて一番良さそうなこの場所を選んだんだよ」
さすがに、夫は性格通り抜け目ない。
それに正直だ。
田舎暮らしをしたいと言ったって、
ほんとにほんとの山の中に行くほどの勇気はない。
細かいとこまで考えて選ぶ。
そのうえ穏やかな性格なのだから、夫としては申し分ない男なのだが・・
「ここまでさ・・」
パンフレットに視線を落としている依子の耳に、静かな声が流れてきた。