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ドラスティックな恋をして
第1章 想い出に導かれて
運ばれてきた3段重ねの皿の上には、
サンドウィッチやスコーンや、一口で口に放り込めるほどの大きさのケーキがのっていて、
いくつになっても女心をくすぐる甘いお菓子に目じりを下げた。
紅茶もポットで出され、これで時間をかけてじっくりと午後のティータイムを楽しめると
依子はサンドウィッチをつまんだ。
しかし、これだけの量を一人で食べればかなりお腹いっぱいになる。
今夜は夕飯の支度はしなくてもいいかな、と
3つの皿を順繰りに眺めていく。
パパや圭輔の食事の支度はしなくていいんだし・・
依子は窓の外を行きかう忙しそうな車を何台も見送りながら、
フッと寂しそうな息を吐いた。