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ドラスティックな恋をして
第10章 他人の目に映る自分・・
日差しが踊る土曜の午後。
小さな古民家へ二組の夫婦が訪ねてきた。
悟志の元同僚の小堀と妻。
もう一組は後輩の田村夫妻だ。
小堀は悟志と同い年。
同じ部署で飲み仲間だった彼は、リストラ候補の中に名前があった。
田村も同じ部署の8つ後輩。
その田村は彼の同期である別部署の内野真里菜と社内恋愛をし、結婚をした。
なので、小堀や悟志にとって妻の満理奈もよく知った間柄だ。
小堀と田村、そして満理奈は夕暮れまで悟志の作った畑で土いじりを楽しみ、
その間に小堀の妻の美智子と依子は夕飯の支度に取り掛かっていた。
初めて顔を合わせる美智子とは話が弾んだ。
彼女の素朴な疑問とやらはストレートな内容だったが、
不思議とためらうことなく答えてしまう。
きっと誰にでも受け入れられるような性格なのだろうと、
依子の口も軽くなった。
「旦那さんと離ればなれで、おまけにお一人なんでしょう?お家で。
寂しくないの?私だったら・・きっと駄目ね。なんでも主人頼みだから」