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第13章 年末年始の出来事

1月1日。
幸村家の正月は、きよちゃんの手作りお節と雑煮を家族揃って頂くところから始まる。
大学生や社会人になれば、家族揃って年越しを迎えないヤツも多いけど、コレは父さんの拘りで。
家族揃って、1年のスタートを切る、というトコロは譲れないらしい。
高校生くらいの時は夜中に友達んトコに行きたいと思ったけど、許可が下りなかった。
でも、父さんも、きよちゃんも、家族を亡くしたりして今に至るから、何かにつけ、全員揃って、ということに重きを置いた。
家族の誕生日と正月は、今だに全員で祝う。
彼女がいようが友達と約束していようが、30分でもいいから食卓を囲んで祝い、その後は各自出掛けてもいい。それが幸村家の唯一に近いルールだった。
別に予定も入れてなかった俺は、久々に爺さん婆さんの家に年始の挨拶に行く父さんときよちゃんについて行った。
昌希も行くと言い出し、結局4人行動。