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パズル Ⅱ
第14章 2月、3月
「持ってない色だし、でも使いやすそう。ありがとう、嬉しいよ」

「ホント?」

俺の為に美桜が選んでくれた、その気持ちが嬉しかった。

「ま、お菓子もプライスレスで嬉しいんだけど」

「お菓子ならいつでも作れるし…何か、カタチに残るものにしたかったの」

「ありがとう。大事に使うよ。」

「ねぇ、晃兄…キスしてほしいの。映画館でしてくれたようなの」

そう言って、美桜が抱きついて来る。

思わず、細い身体を抱き締め、キスした。

舌も入れる。
映画館でした時より、深く。
舌を絡めて吸い上げる。
ちゅく、ちゅぷ、と耳に響く音が身体を刺激する。
我を忘れて美桜の唇を貪り、気付いたらベッドに押し倒していた。

はっと我に返って飛び退こうとしたら、美桜の腕が首に絡まったままで。
動けなかった。

「美桜…ごめん、離して…」

「晃一くん…いいよ。このまま…私、今日…安全日だから…」

美桜の言葉に衝撃を受けて。
俺は美桜の腕を振り解いて飛び起きた。
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