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第17章 卒業

食事を終えるともう10時で。

「風呂溜めるから、先に入れ。女モンのシャンプーとか化粧品はないぞ」

「知ってる。…持ってきた」

美桜が、明らかに緊張してる。
そりゃ、風呂に入った後のコトとか考える…よなぁ？
俺だって考える。

気まずい。

意識しすぎて会話が続かん。だって何年越しだろう…

俺は逃げるように風呂場に行き、いつもより念入りに掃除して、湯を張る。

湯が溜まると、美桜が風呂に入った。

ワンルームで、脱衣所はない。トイレは別だけど、洗面台は風呂の中。
いつもタオルだけ持って入って中で身体を拭いて出てくるけど、着替えを全部そこに置くとするとちょっと手狭だ。上の方に小さな棚があるだけだし。美桜が入ってすぐ、薄く扉が開いて畳まれた脱いだ服がそっと廊下に置かれた。なるほどな、そうなるか。