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第18章 大団円

「前撮りのお写真お持ちしましたので、ご確認をお願いします。」

「あ、どうも」

「披露宴会場のウェルカムボードの隣にお飾りしましょうか？」

と言いながら、綺麗に装丁された写真を開いたスタッフが慌てる。

映ってる前撮り写真が、俺と美桜じゃなかったからだ。

「あ、あら？えっと、申し訳ございません、すぐに探してまいりますッ」

俺と写真を見比べながら部屋を出て行こうとするスタッフを呼び止める。

「いいんです、それで。会場には飾らないけど、こちらで頂きます。プランナーの方には話しておいたんですけど、伝わってないのかな。間違ってませんから、大丈夫ですよ」

笑って写真を受け取る。
スタッフは狐につままれたような顔で、それでも油を売ってる時間もないんだろう。
首を傾げながら、失礼します、と帰っていった。

「父さん、きよちゃん。写真、出来たよ」

そう。前撮り写真に映ってるのは、父さんときよちゃんだ。