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パズル Ⅱ
第4章 交錯する想い
勢いで出したものの、絡めるに至らず行き場を失った小指を見つめ、

「それまで結婚しちゃヤだ…」

美桜が、ポロポロと涙を零した。

「え⁉︎ おい、どしたんだよ?」

無駄に焦る。

ポロポロと溢れる涙を手の甲で拭い、

「もういいっ‼︎ 晃兄のバカッ」

と捨て台詞を吐いて、美桜は部屋を出て行った。

何、このデジャヴ…

バタバタと走る音に、きよちゃんの、

「あら、美桜ちゃんもう帰るの〜?」

という声が重なる。

俺は1人部屋に残され、8年の意味を考えた。

8年後、俺は27歳。
…美桜は、18歳…

もしかしてアイツ、自分が高校卒業するまで待っとけって言いたかったとか?
…急に頬が熱くなる。
何だこの感じ…

まさか、アイツ、俺のコト…?

ポロポロ流した涙は、鼻水と一緒に顔をくちゃくちゃにして泣く子供の顔じゃなかった。

オンナの貌だった…

ちっこくても、もう充分オンナ、だったんだな、アイツ…

参ったなぁ…

コレからどう接していけばいいんだろう…

俺はベッドに座り込み、深い溜息を吐いた。
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