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パズル Ⅱ
第7章 自覚
「あぁ、そうだな。一瞬高校の制服かと思ってビックリした」
「デザイン似てるもんね。この、エリのラインが中学のは2本で高校のは3本なの。あと、ここの刺繍に中学校だからJってついてて、タイも、中学校のは白いの。高校はグリーンだよ。」
「そうなのか。間違い探しみたいだな。」
そんなの知らなきゃ区別できん。今はまだ見た目が幼いから高校生じゃないな、とは思うけど、3年くらいになったら分からんだろうな…
美桜は立ち上がり、全体を見せるためにクルリとその場で回って見せた。
プリーツスカートが風をはらんでふわりと広がる。
でも、寝起きでいきなり回転したからか、足元がフラついて転けかけた。
「危ない!」
思わず立って抱き抱える。
真新しい制服の、生地の匂いに、甘いシャンプーの香り。
「ほら、回ったりするから、怪我するぞ」
このまま抱き締めてしまいたい衝動を抑え、くしゃ、と頭を撫でた。