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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第7章 休日の小悪魔

「先輩?」

「こっちに来て」

なら…構えすぎるのは馬鹿馬鹿しい。

こっちこそ年上の余裕を忘れていたわ。

私は彼を連れて店内の商品を見て回った。


──


「これとかどう?」

「これですか」


目星をつけたそれを彼に手渡す。

私が選んだのは同じスクエア型で…でも太めの、透け感のある黒フレームのメガネだった。

そんな私のチョイスに葉川くんは「意外ですね」と返す。


「これが先輩の好みですか?」

「…私の好みとかどうでもいいから。ああいう硬派なメガネより、これくらい遊んだほうがいいんじゃないの? 君って若いんだし」


大きめな黒フレームが彼の顔に収まると

いつもの爽やかイケメンに、華やかなイメージが足し合わされた。

私達の横で付き添っている女の店員は

「とても可愛くてお似合いです~」

と同調してくる。

ついさっきまで「こちらのタイプだとぉ、大人の男性の魅力を引き出してくれますよ~」なんて言いながら葉川くんに硬派なメガネを勧めていたのに、この切り換えよう。さすがプロねと感心するわ。


「先輩も…似合っていると思いますか?」


葉川くんは店員の褒め言葉をスルーして、私にだけ問いかける。


「そうね…似合っているわ」

「可愛いですか?」

「か…!? …ぇ、…そうね……まぁ、可愛いと思うわ」

「…フ」



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