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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第17章 家族ほど面倒なものはありません
襟( エリ )を鷲掴みたいのをぐっと堪えて彼に迫る。
葉川くんは咄嗟に身体を仰向けにして、後ろに身を引いた。
私は彼の上に被さって──
目を丸くする葉川くんと、顔を付き合わせる。
「…せ、先輩? どうかしましたか、急に──」
「もういいから、早く答えて」
「…っ」
圧倒されてるわね。
…当然。
私だって、今の自分に驚いてるわ。
でもそれどころじゃないから──
私は眉間にシワを寄せながら、さらに彼に詰め寄った。
「ちゃんと君のこと、知りたいと思ったの」
「──…!?」
「だから話して」
こんな大胆なことをしている私は、酔っぱらってるのかもしれない。
目の前の葉川くんも、少しだけ頬が赤くなっているのは……
「季里さん……」
君も、お酒のせい?
年相応な表情を見せて固まる君は、このまま襲ってしまいたくなるほどに可愛かった。