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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第7章 休日の小悪魔
「休日だからって暇だと思わないで。だいたい私には月曜の打ち合わせまでに済ませる仕事が──…」
あ
「……っ」
「仕事、無いですよね?」
しまった…。
「月曜までにやる事はひととおり終わっていましたよね──僕が、手伝いましたし」
自分の勝ちだと言わんばかりの堂々とした彼の態度。
そうか全部が計算ずくだったのかと、気付いた私はぎょっとする。
「この数日間、けっこう死ぬ気で仕事を片付けてきましたけど。何のためかわかってますか?」
「も…しかして…」
「…ええ、お察しのとおり。先輩の休日を僕に預けてもらうためです」
予感は的中で
返す言葉を探すけれど見つからない私…。
“ なんて…っ、用意周到な…!! ”
まさか二人きりで敷地を見に行くことになったのも、そもそもコンペに参加することさえも葉川くんの差し金なんじゃあ…!?
疑心暗鬼になっている私の片手を握って、彼は当然のようにリードし始めた。
グッ
男の力で、強めに引かれる。
私の足はなすすべなく…前へ踏み出すしかなかった。