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第4章 森の主

「ほぅ、女の悦びとな。
ではシェンよ。妾になんとして女の悦びを教えさせる？」


フレイアはニヤリ…と、挑発的な目付きになったのに対し、私は飄々と答える。


「先ずはそうですね…ヘッドスパなどいかがでしょうか？」


すると毒気を抜かれたような顔になった。

「ん？へっど、、？ なんじゃそれは？」


「頭を洗ってた後に頭皮をマッサージをするんです。マッサージはご存知ですか？」


「知識程度にな…」


「早い話、体の疲れを取るためや、傷を癒すために人間が生み出した技です。
ミュゼも貴女を癒してほしいと言っていました。700年の慰労と思われてはいかがですか？」


「………ミュゼとは誰ぞ？」


「失礼致しました。我々の唯一無二の神様のお名前です。」


それを聞くとフレイアは、少し黙って思案していた。




「ふむ。今までの妾の態度は無礼であったようだな。
シェンよ、今よりその方は妾を呼ぶに敬称は要らぬ。妾が話し方を変えるのは難しいが、気兼ね無く対等に話そうぞ。」


「恐れ入りまが、何故でしょうか？」


「創成神様を名前で呼ぶような奴じゃ。妾ごときが無下に扱って良いわけが無かろう。
しかし、創成神様のお心遣いじゃ。その方にマッサージとやらをしてもらおうかの？」