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【マスクド彼女・序】
第3章 一日目【彼女との戒律(ルール)】

    ※    ※


 シャワーの後、することもなく転寝をしていた正直だが。例の暴力的な騒音に叩き起こされ、再びロックドルームからエデンへと赴いていた。

 流石に空腹に耐え兼ね、昼食として食したのはカップ麺。一応、腹は満たされたが、こんな食事が続くと思うと、些か辟易していた。

 唯の方は、正直の食事風景をじっと見守っていただけ。ちゃんと食事をしているのか、老婆心ながら心配にもなる。


 そうして二人はまた、エデンのテーブルにて向い合せた。またしても取り留めのない、問答の類が始まろうというのか。

 しかし、その辺りの事情は、少しだけ変化を見せた。


「コレ――どうしたの?」


 正直はテーブルの上を指差し、そう訊ねる。

 其処には――将棋・チェス・囲碁・オセロ・トランプ等の道具が並べられていた。


「私の細やかな趣味ですが。お手合わせ、お願いできますでしょうか?」

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